「コウモリの駆除に適した時期はいつなの?」
「コウモリ駆除ってどの時間帯に行えばいいのかな?」
「コウモリが夜行性とか活動時間とかってのも駆除に関係するの?」
はじめまして。害獣駆除博士です。
コウモリは夏に出産し冬に冬眠する生き物なので、その生態を活かした時期に駆除することがもっとも効果的なのです。
私の家にもコウモリが住み着いているみたいなのですが、いつ駆除したらいいか分からなくて…
確かに、コウモリがいる時間帯に駆除すべきなのかいない時間帯なのか一般の方には判断が難しいものですよね。
ですがご安心ください!
今回は、コウモリ駆除に最適な時期や時間帯を生態の特徴とともに分かりやすく解説していきます!
コウモリ駆除の注意点や効果的な方法もお伝えするので、最後まで読んで安全にコウモリを追い払いましょう。
コウモリの駆除に適した時期は春か秋
コウモリは初夏に出産時期を迎えてしまします。
さらに、11月〜3月にかけてはコウモリたちの冬眠時期になるため、駆除は困難です。
上記の理由により、出産前かつ冬眠前である春(4月〜6月)と秋(9月〜10月)がコウモリ駆除に適した時期になります。
以下ではコウモリの生態を踏まえた上で、コウモリ駆除の時期に関する注意点をお伝えしていきます。
夏の繁殖期のコウモリ駆除は赤ちゃんコウモリを死なせてしまう可能性がある
家に住み着くアブラコウモリは7月から8月にかけて子供を出産します。
子供を抱いている母親のコウモリは追い出そうとしても、赤ちゃんを守るために巣から出て行こうとしません。
赤ちゃんコウモリは飛ぶことができないため、自力で餌を取りに行くことも無理です。
コウモリは哺乳類ですので、母乳で栄養を摂取します。
ですが、親コウモリは自分たちの餌を取るために、巣の外に出るときがあるでしょう。
親コウモリが外に出ている時に駆除をしても、赤ちゃんコウモリは巣から飛んで逃げていくことができません。
最悪な場合、赤ちゃんコウモリが駆除の途中に死んでしまう可能性もあります。
また、赤ちゃんコウモリが巣にいないと思い、親コウモリが外にいる間に侵入口を塞いでしまうと、親コウモリが巣に戻ってくることができません。
もし中に赤ちゃんコウモリがいた場合、餓死して死んでしまうでしょう。
赤ちゃんコウモリの死骸が放置されたままになってしまうと、悪臭やカビだけでなく、様々な害虫まで死骸に群がってきます。
非常に衛生面で悪い状況になってしまいますので、繁殖期の駆除は避けるべきです。
コウモリの母乳は人間の母乳と比べて乳糖が少なく、脂肪やタンパク質といった成分が多く含まれているのが特徴でしょう。
栄養豊富な母乳で育つことで、一般的にコウモリは生まれてから40日前後の段階で、大人のコウモリと同じ大きさになり、飛行能力も得ます。
どのような進化をたどってコウモリたちが飛行能力を得たのかについては、進化の過程が分かるような化石が出てきていないため、謎が多いです。
コウモリが飛ぶために特殊な体を持っているのはご存知でしょうか。
飛膜とよばれる部分と、飛膜の中にあるコウモリ固有の特殊な筋肉、飛膜の輪郭を保つための骨格によって、高速にかつ精密にコウモリたちは飛ぶことが可能です。
テネシー大学のギャリー・マクラケン氏の研究結果によると、時速160kmほどで飛行することもコウモリは可能だといわれています。
生後40日前後で飛べるようになると子供のコウモリは巣離れをしますので、巣離れを待ってからコウモリを駆除していくと良いでしょう。
コウモリの子育て期間である7月〜8月には、コウモリ駆除をしないようにしてくださいね。
冬の冬眠期のコウモリ駆除はコウモリが出ていきづらい
11月〜3月まで、コウモリたちは冬眠に入ります。
11月〜3月にかけては餌となる昆虫も少なくなるため、コウモリたちはじっとして体温維持をしていることが多いでしょう。
そのため、冬眠中のコウモリたちはほとんど動きません。
無理矢理追い出そうとするとコウモリたちを傷つけてしまう可能性もあります。
素人が冬眠の時期にコウモリを駆除することは非常に難しいため、おすすめできません。
活動気温が下がらない住処ではコウモリが冬眠しないこともある
近年、都市部を中心に、冬場でもコウモリの姿を外で見たという報告も多くなってきています。
横浜国立大学教育デザインコース理科領域所属の田代 瑞樹氏のコウモリと冬眠に関しての研究報告である「アブラコウモリの生態に関する研究を基にした教材開発及び授業実践(横浜国立大学学術情報リポジトリ)」という学術論文によりますと、
「冬眠開始時期は気温と密接に関連していた。活動開始時刻の気温が20度を下回ると活動が抑制される個体が増え、15度を下回ると冬眠に入り始め、9.7度を下回ると全ての個体が冬眠に入った。」
とのことです。
つまり、暖房器具の普及や地球温暖化の影響によって上記の気温以下にならない住処では、コウモリが11月〜3月の期間に冬眠をしないということが起きてしまっています。
冬眠しなくなったコウモリに対して駆除をしていくことは可能ですので、コウモリの状況をよく観察して駆除できるか判断しましょう。
自分でできるコウモリ駆除の方法
自分でできるコウモリ駆除方法もありますが、正しい情報をしっかりと集めて正しい方法でコウモリ対策を行わなければ効果が薄くなってしまうでしょう。
例えば、ネット上には、コウモリの出す超音波を磁石で乱すことが有効であるという情報があります。
しかし、コウモリの出す超音波と磁石からの磁力とでは性質は全く異なるもの同士ですので、コウモリ駆除の効果はいっさい期待できません。
実績のあるコウモリ対策としては、コウモリの嫌いなハッカの匂いを使ったスプレーやジェルといった忌避剤があげられます。
効果のあるコウモリ駆除方法や効果のない対策方法はこちらの記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
コウモリの駆除に適した時間帯は、活動時間の日没以降
コウモリは夜行性です。
日中は住処でじっとしています。
コウモリは同じ虫を捕食していて昼間に行動する鳥類と競合しないように、夜行性に進化していったと言われています。
日が沈むと一気に活動し始めます。
一般の方がコウモリ駆除をする際には、日没前後がおすすめです。
しかし、暗い時間で高所での作業になることもありますので、くれぐれも転落事故には気をつけてください。
コウモリ駆除は遅くても朝方4〜5時頃までの時間帯には終わらせる
夕方から朝方にかけてコウモリたちは虫を捕食するために、空を探し回っているでしょう。
明け方4時から5時になると餌探しも終わり、コウモリたちは住処に戻ってきてしまいます。
コウモリたちが住処に戻ってくる朝方までに、コウモリ対策を終わらせなければなりません。
コウモリは基本的に夜行性だけど、昼間に飛ぶこともある
山間部に住むコテングコウモリは昼間に活動することがあります。
都心部の住宅街に住むアブラコウモリが春先の日中に飛んでいたという話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
学術的な根拠や確定的なことは分かっておりませんが、正午の時間帯にコウモリたちが外を飛びまわることもあるようです。
水を飲むためという説や冬眠明けで空腹であるという説、出産のシーズンに備えてといった説などがありますが、まだはっきりとした理由は分かっていません。
コウモリは雨の日は飛ばないので駆除には不向き
コウモリは小雨の日は飛ぶことができます。
ですが、大雨の中コウモリが飛ぶことはほとんどありません。
大雨の日にコウモリが飛ばない理由は4点ほどあります。
1つ目の理由は、コウモリは体が濡れてしまうと飛ぶためのエネルギーが2倍以上必要になってしまうという点です。
2つ目の理由としては、雨に濡れると体温を上げるために代謝を上げなければならず、体に負担がかかってしまうという点。
3点目の理由として、コウモリの体毛は濡れてしまうことで、空気力学的な抵抗が増えてしまうことがあげられます。
羽だけでなく、コウモリの体全体に余計な抵抗が増えてしまい、より代謝を上げなければなりません。
4点目の理由としては、大雨が降っているとコウモリが発する超音波が拡散されやすくなり、自分の位置を把握しづらくなるということが言われています。
上記の理由から、雨の日には巣にコウモリがいることも多いです。
コウモリを追い出そうとしても、外に飛んで行こうとしないでしょう。
そのため、雨の日にコウモリ駆除を行うことはおすすめできないですね。
コウモリ駆除に適さない時期は駆除業者に相談しましょう
雨の続く日だけでなく、夏や冬といった時期でもコウモリが家に住み着いていることが分かったままにしておくことは、非常に不快感があるでしょう。
真夏や真冬に自分でコウモリ対策をするのは非常に重労働です。
雨の日や雨が降った後に、高所で作業をすることは素人とって非常に危険が伴う作業でしょう。
自分で対策しづらい季節こそ、コウモリ駆除のプロに依頼することで、安全かつ確実にコウモリ駆除を行うことができるのではないでしょうか。
素人では対策しづらいフンの処理や再侵入を防ぐ対策もプロに依頼することで、確実に安全に行うことができます。
口コミや評判のいいおすすめのコウモリ駆除業者はこちらの記事でランキング形式で紹介しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。