「イノシシ対策にはどんな方法があるの?」
「結局イノシシ撃退法って、どれが一番効果があるの?」
はじめまして。害獣駆除博士です。
イノシシ対策にはたくさんの方法があって、どれが良いのか迷ってしまいませんか?
私の畑もイノシシ被害に遭っているのですが、どの方法が効果的なのか分からなくて…
一般的に有名な方法でも、実際には効果がないといった事例もあります。
そこで今回は、本当に効果のあるおすすめのイノシシ撃退法を分かりやすく解説します!
効果のないイノシシ対策法やイノシシ撃退に関する法律もお伝えするので、ぜひ最後まで読んで効果的な対策をしていきましょう。
イノシシ対策・撃退は法律を守ろう
農村部でイノシシの被害は拡大する一方です。
最近では都市部でもイノシシの出没によって被害を受けている人が少なくありません。
イノシシは家庭菜園を荒らしたり農作物を掘り返したりするので、どうにかして駆除したい人も多いのではないでしょうか。
しかしイノシシは鳥獣保護法で保護されているので、勝手に駆除することができないのです。
イノシシを罠で捕獲したり毒エサで駆除したりするためには「狩猟免許」が必要です。
もし許可なくイノシシを駆除すると法律に違反することになり、半年から1年の懲役か100万円以下の罰金を支払うことになります。
効果のあるイノシシ対策のおすすめ撃退方法やグッズ
今すぐ自分でイノシシ対策をしたいという方向けに、手軽なイノシシ対策グッズから少し手間をかけたイノシシ対策グッズまでご紹介します。
ライトや光を使う
自宅の防犯対策によく活用されているセンサーライトをご存じでしょうか。
暗い場所でもセンサーが人を感知してライトが光る装置です。
光に敏感なイノシシにも効果があります。
夜行性のイノシシは光を嫌いますので、家の敷地への侵入を防ぐためにセンサーライトを設置するのは有効です。
夜にイノシシが出没しそうな家の裏や畑にセンサーライトを置いておくと、イノシシを感知してライトが光ることにより驚いたイノシシは来なくなるという効果が期待できます。
特にイノシシは赤い光や青い光を嫌がります。
イノシシを寄せ付けたくない場所に赤や青の光を放つライトを設置するといいでしょう。
このライトには色が点滅するものや点灯パターンが複数あるものなど、様々な商品があるので状況に合わせて選ぶことができます。
イノシシ対策用のおすすめライトはこちらの記事で紹介しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧下さい。
>>「【イノシシ対策にライトは効果ある?】おすすめライト3つを紹介!」
イノシシ用の忌避剤
忌避剤など、嫌いな臭いを使ってイノシシを寄せつけない対策方法があります。
忌避剤は自然由来のもの(ハーブや唐辛子、オオカミの尿など)やそうでないものがあります。
この忌避剤をイノシシを寄せ付けたくない場所に散布したり設置したりします。
液体タイプの忌避剤は臭いが薄れやすく、長期間の効果はありません。
1週間に1回または1か月に1回のペースで散布または設置し直す必要があります。
またイノシシが臭いに慣れることによって忌避剤の効果が薄れますので、散布のタイミングを工夫する、忌避剤の種類を変化させることによってイノシシを寄せ付けないひと工夫が必要になります。
イノシシ対策におすすめの忌避剤や使用の注意点などはこちらの記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
>>「【イノシシに忌避剤は効果ある?】おすすめや対策の注意点を解説!」
ハーブや唐辛子、木酢液、ニンニクなどイノシシの嫌いな臭いを使った対策
嗅覚が優れているイノシシは刺激臭に反応します。
イノシシの嫌いな臭いの一つは唐辛子。
唐辛子の辛味成分カプサイシンが苦手だと言う説もあるので、イノシシを寄せつけないためには、唐辛子をぶら下げておくよりも刻んで地面にばらまく方が効果的です。
カプサイシンの粉を撒く方もいらっしゃります。
その際には雨が降らないかを確認しましょう。
ばらまいた唐辛子が水や雨で濡れると撃退効果は薄くなります。
またレモングラスなどのハーブ系の匂いにも効果があるようです。
10年以上前からイノシシ撃退に効果があると言われるレモングラスを栽培している佐賀県武雄市では、その成果が見られているようです。
町おこしでの栽培ですから、その意気込みが伝わりますね。
イノシシを寄せ付けないと言われている臭いにはニンニクや木酢液もあります。
ニンニクは刺激が強いから、木酢液は野生動物が嫌う山火事を連想させるものだからです。
これらイノシシの嫌いな臭いを使った対策は時間的な要素や天候が関係してくるので工夫して使うと良いでしょう。
各種イノシシが嫌いな臭いを使った対策法については以下の記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひご確認ください。
>>「イノシシ対策にハーブは効果ある?効くハーブや撃退グッズを紹介!」
>>「イノシシ対策に唐辛子は効果ある?植える注意点や撃退グッズを紹介!」
>>「【イノシシ駆除にニンニクは効果ある?】対策のコツや注意点を解説!」
>>「木酢液はイノシシ対策に効果ある?おすすめグッズや使用の注意点を解説!」
ワイヤーメッシュの柵やフェンス
ワイヤーメッシュとは、左右交互に組み合わせ交差した鉄線を溶接し金網に仕上げたものです。
本来、これはコンクリートの強度を高めるためにコンクリートの中に埋め込まれる網目5cm~10㎝ほどの建材です。
しかし、ネット柵より丈夫なことからイノシシよけの柵として利用されるようになりました。
このワイヤーメッシュを立てて柵にし侵入を防いだり、敷くことによってイノシシが土を掘り起こせないようにします。
ワイヤーメッシュを立てて柵にするだけではイノシシの視界が遮られないため効果が薄いので、イノシシの視界を遮るためにトタン板を使うことができます。
土の掘り起こし防止のためにワイヤーメッシュを敷く時にはトタン板を併用すると効果的です。
この時トタン板を立てて柵として使用し、イノシシの視覚をシャットアウトします。
ワイヤーメッシュを柵としてイノシシ対策に使う場合、網目が10センチ以上あるとイノシシの子どもであるウリ坊が入ってしまいます。
そのため、より小さい網目のものを使用するか、2枚重ねることで隙間を小さくするなどして侵入を防ぎましょう。
また支柱が弱いと力の強いイノシシに倒される恐れがあります。
支柱や支柱の補強に鉄パイプを使ったり支柱を50㎝以上埋めるなどして支柱の強度を高めてください。
イノシシは鼻の力が強力なので、イノシシ撃退のためには強固な柵の設置をおすすめします。
ワイヤーメッシュ柵の選び方や安全な設置方法などについてはこちらの記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
>>「イノシシ対策にワイヤーメッシュ柵は効果ある?設置方法や注意点を解説!」
金網
イノシシ侵入防止用の金網フェンスは、ワイヤーメッシュよりも頑丈で長持ちします。
丈夫なため噛み切られる心配もありません。
インターネットでは高さ1m長さ20mで販売しているものもあります。
20mと長めであること、また耐久性に優れていることから、農地を囲む場合や山の中を長距離にわたって防護することに有用な対策グッズとなっています。
しかし幅1m長さ2mの金網一枚で重量が3kgにもなるため、取り付け作業は簡単ではありません。
設置の際には、複数の男性の力が必要となるでしょう。
電気柵
イノシシは鼻先で物を確認する習性があるので、電気柵はその習性を生かした対策方法になります。
電気柵はワイヤーに強い電源を流してショックを与える忌避対策です。
この電気柵の電流は比較的弱いものですが、痛みを感じるためそれを学習したイノシシを忌避させるのに有効です。
人間もビリっとする程度ですから健康に害は及びません。
人間が感電しないように絶縁体のゴムの敷物を地面に敷く方が見受けられますが、これではイノシシ駆除の効果がなくなります。
周辺で作業する場合、履いている靴の靴底がゴム製であればそれが絶縁体の働きをするので安心です。
さらに、電気柵を使って効果的に駆除するためには工夫が必要です。
もしイノシシが柵の下をくぐり抜けた場合、イノシシが電流を痛いと感じて、警戒感を持つことは無いでしょう。
イノシシの毛と皮膚は厚いからです。
イノシシを効果的に駆除するためには、電気の柵にイノシシの鼻が当たるよう工夫しなければいけません。
気になるお値段は、電気柵キットが100Mで3万円程度、ソーラータイプの電気柵は3万円から4万円の間で購入することができます。
電気柵の欠点としては、定期的に柵の周りを草刈りしないと伸びた草が電気の柵に触れて漏電を起こし、イノシシ駆除の効果が薄れたり余計な電力を浪費してしまったりすることがあげられます。
日本では一部地域で電気の取り扱いに関する法の規制があるので、その法に従って電気柵を設置する必要もあります。
イノシシ用の電気柵の安全な設置方法やおすすめの商品などはこちらの記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
ピンクテープを張る
イノシシの撃退にピンクテープが役立つというのをご存知でしょうか。
このピンクテープは、普段荷造り用に使う幅の広いナイロン製の白いテープがショッキングピンクになった代物です。
収穫期の農家の田んぼでは、田んぼを囲むようにしてショッキングピンクのテープが風に揺れているのをご覧になったことはないでしょうか。
そのテープに反応したイノシシを追い払うことができます。
基本白黒の視力を持つイノシシなので、ピンクに反応してるかどうかの調査結果は出ていないものの、効果があるのは実証済です。
その点、実際効果があるのは音ではないかという意見が多いのも事実。
風が吹くとピンクテープが音をたてますよね。
ビューンとけっこう耳に来る音のときもあります。
そのテープ音に驚いて寄り付かないということです。
一定感覚じゃないのがいいのでしょうか。
では、派手なピンクじゃなくても…とも感じませんか?
それに風のない時はどうなるの?みたいなちょっとした疑問も生じますよね。
それでも実際に大分のある農家で、このピンクテープがイノシシを追い払うのに効果があったということも聞きますし、他の農家からもそのような声が聞かれています。
このピンクテープ、200m巻きで800円程度なのでコスパ抜群です。
田んぼや畑以外にも栗畑などの果樹園にも幅広くイノシシ撃退に使えるかもしれません。
ただし、イノシシが危険がないと認知してしまえば効果は期待できません。
ピンクテープはそれだけで使うのではなくて電気柵との併用でよりイノシシ駆除の効果があるでしょう。
アニマルネット
アニマルネットを使ったことがありますか。
このアニマルネットにも一定のイノシシ撃退効果があると言われています。
どうして一定の効果かと言うと、イノシシの視界をさえぎることがないのでイノシシが突進して入ってくるのです。
イノシシにはあまり見えていないんですね。
アニマルネットはあまり強いものではないので、イノシシの力なら簡単に破られてしまいます。
イノシシの鼻先はとても力が強くて60kgから70kgの物でも持ち上げてしまいますし、牙を使ってネットを壊してしまうということもあります。
うちのアニマルネットも支柱が折れて大きな穴が開きました。
引き続き補修しながら使いましたが、確かに効果はありました。
その年の栗は被害がなく豊作でした。
アニマルネットはホームセンターでも10m600円ほどで手軽で簡単に購入できます。
とりあえずイノシシよけをしたい!という方には手っ取り早く安価なイノシシ対策方法です。
イノシシ対策にアニマルネットを使う時には、長期戦に備えてより強い金属が入った丈夫な網を使うとか、他の駆除グッズを併用するなどして、イノシシよけの柵を強固なものにバージョンアップしてくださいね。
オオカミの尿(ウルフピー)
イノシシ撃退のために使えるさらなる対策グッズはオオカミの尿です。
インターネットショップでは、ウルフピーとして販売されています。
嗅覚が優れているイノシシは天敵の尿を嫌がります。
それでオオカミの尿を使うことによってイノシシを撃退することができるのです。
ウルフピーは散布するものではなくて容器に入れて使います。
購入したウルフピーはパッキングされていますから、それを容器に移してその容器を設置するという手順です。
ウルフピーは天候に左右されるため、雨が多かったり晴天が続いたりする場合は定期的なメンテナンスが必要になってきます。
効果は、天候や設置場所にもよりますが約1ヶ月です。
屋外での使用時に雨が入ると液体が薄まり、効果が激減するので新しいものと交換する必要がありますし、暑い夏場だと蒸発してしまうため新しく足していく必要があります。
設置する高さは猪の鼻の高さで約30㎝~60㎝の高さに設置しましょう。
場所はイノシシの侵入経路。畑の入り口や道脇に設置すると良いでしょう。
髪の毛をまとめて吊るす
最も安価なイノシシ撃退の方法として知られているのは、人間の髪の毛をまとめて吊るすという対策方法。
嗅覚の優れているイノシシは、垂れている髪の毛から人間の臭いを感知して警戒します。
作り方は簡単です。
切った髪の毛を一握りほど集めて玉ねぎネットのようなネットに入れるだけ。
髪の毛が自宅だけでは足りなければ、美容院や理髪店に行ってもらってきてはいかがでしょうか。
整髪料や化粧品の匂いがする方がイノシシはさらに怖がります。
この場合も髪の毛を吊るす時には猪の鼻の高さで約30㎝~60㎝の高さに吊るすと効果が高くなります。
超音波器
イノシシの嫌がる音で撃退する時には超音波器を使いましょう。
超音波器はそんなに高いものではなく、1台2,000円から3,000円程度で買うことができます。
多くの方はインターネットで超音波器、動物撃退器、超音波ガード、アニマルバリアで検索して購入しています。
センサーライト付きのものもあります。
周波数には何種類かあるので、周波数を変えながら使うのが効果的です。
同じ周波数に慣れてしまって、イノシシ対策効果が薄れる可能性があるためです。
この周波数は人間の耳には聞こえないと言われていますが、小さなお子さんや耳の敏感な方には聞こえる場合があります。
健康は害さないとしても不快に感じることがありますので、安心も兼ねて自宅から離れた場所で使用される方がいいでしょう。
もちろん犬や猫などのペットを飼っていらっしゃるお宅では、ワンちゃんネコちゃんたちが嫌がらない場所に設置するのが望ましいですね。
彼岸花を植える
里山でよく見かける思い出深い光景は、田んぼの畔(あぜ)や畑の周りに沢山の彼岸花が咲いている様子です。
昔から言われているのはモグラよけですが、現在ではイノシシの掘り返し対策として知られています。
イノシシの掘り返し防止の効果を高めるためには、彼岸花が密に生えていなければいけません。
球根を太らせてどんどん増やしていくためには、花が咲く前に花芽を刈る必要があります。
彼岸花の花芽が出ると花芽の成長のために球根の栄養を使ってしまいますから、その前に花芽を刈っていくと葉っぱから取り入れた栄養が球根に蓄えられ、どんどん数が増えていくことになります。
私たちは球根を食べることはありませんが、球根の毒性はよく知られていますので、くれぐれも素手で扱うことがないよう注意しましょうね。
さて、実際の効果はどうなのでしょうか。
ある調査では数字をあげて被害ゼロ効果を力説していますが、逆にイノシシ撃退に植えていた彼岸花の球根を食べられる被害に遭ったという事例もあります。
結論を言えばどちらも事実と考えられます。
実際、春にイノシシが食べるのはタケノコを含めた根・塊茎が全食物の60~80%になります。
それで周辺にタケノコがなければ、ありとあらゆる球根類を口にすることも否めません。
その年の里山の状況からイノシシがどんな行動をとるかは予想を上回ることもあり得るのです。
ですから彼岸花の植根と共に防護柵などを併用し、先手先手で侵入被害を食い止めるためのイノシシ対策をしていきたいものです。
イノシシが隠れられる草や木を切る
イノシシは人間からの影響が強いかどうかにより活動パターンを変えるようです。
人間が周りにいない環境では、日中から行動したり見通しの良い場所でもウロウロしたりしますが、逆に人間からの危険を感じる場所では、藪に身を隠したり夜に行動したりして人間から見えない距離を保つのです。
イノシシの行動範囲はわりと狭いので、よく見かける場合には気を付けなければいけません。
向こうも人間が恐いので、木の陰や草の茂みに身を隠したいでしょう。
そのため自宅周辺の草や木を刈って見通しをよくすることで、イノシシが近寄りにくくなるのです。
イノシシ対策のために、高さ1mの藪を放置しておかないこと、敷地周辺は見通しをよくしておくことがポイントです。
イノシシの餌になる生ごみや野菜を掃除する
(出典:エネチェンジ)
イノシシは餌のある所に寄ってきます。
- 野菜くず
- 不良作物
- 生ゴミ・残飯
- 誰も収穫しない果樹
例えば、こんなことはありませんか?
畑で大根を収穫して葉っぱだけ捨てて帰る、トマトを収穫に行ったけどほとんど虫が入っていたので捨てて帰る、きゅうりを収穫したけど太りすぎていたので捨てていく。自宅で出た残飯を土に返したいから畑に簡単に埋めて放置。
畑や菜園をしている人にはよくある話です。
こんなのはイノシシの楽園ですよね。
イノシシ撃退にはほど遠い環境です。
逆にここに来れば餌がある、と学習してしまいます。
イノシシの餌となる野菜くずや生ごみ、不良作物は撤去するか深く掘った穴に埋めてその上に板を置いて掘り返しを防ぐなどの対策を取りましょう。
また最近は農家の方の高齢化で、収穫されていないカキ、栗、びわなどの果樹をよく見かけます。
誰も収穫しませんが、果実は毎年つくのでイノシシにはもってこいの餌場です。
この毎年の悪循環を断つためにも、放任果樹は伐採するか収穫して手入れするかしなければいけません。
あまり効果のないイノシシ対策・撃退方法
意外にもよく知られているイノシシ対策であまり効果のないものがあります。
ここからおすすめしない5つの方法をお伝えします。
犬を連れていく、飼う
山にある畑に行くときには、イノシシよけの為に犬を連れていく方がいらっしゃるかもしれません。
でも、これは危険です。
猟犬でない限りイノシシに立ち向かえる犬は少ないです。
逆に犬を守ってあげなければいけなくなるかもしれません。
では、自宅でのイノシシよけに犬を飼えば効果はあるかというと、それも何とも言えません。
まず犬の種類と性格が関係します。
番犬もそうですが、たまに誰が来ても吠えない犬もいますよね。
同様に犬の中にはイノシシが来ても吠えない子もいるでしょう。
以前うちで飼ってた中型犬は牧羊犬でしたが、敷地に入ってきているイノシシを察知して家の中で身体全体を揺らして怯えていました。
初めての経験で恐ろしかったのでしょう。
それを考えるとイノシシ猟に特化した犬種を選んだり、猟犬として訓練したりしなければ効果は全くないようなものです。
トタン板の柵やフェンス
イノシシ被害が多い西日本では、トタン板で田畑を囲んで被害を食い止める努力が見られます。
1m弱の高さのトタン板は農作物をイノシシの視界から遮断するため、一見イノシシ対策としては有効に見えます。
人間の側としても、いちいち入口まで遠回りせずにどこからでもまたいで入れるという点で楽なんですよね。
しかし、難点は高さと強度と地形による隙間です。
イノシシは少し高いところにごちそうがあれば、前足をあげて(つたって)食べることだってあります。
それに嗅覚が鋭いことを考えると、1mの塀の向こうから収穫まじかの稲穂の匂いがしたらどうするでしょうか。
お腹を空かせたイノシシの巨体を阻むことができるものは何もありません。
しかもお米は大好物ですからね。
さらにデコボコの地形なら、トタンの隙間が開くのは当然のこと。
少しの隙間を見つけられて突進されたら、トタン板の塀は意味がなくなるでしょう。
トタン板は風にあおられやすいのも難点です。
台風の時期など強風が吹いて飛びそうになっても修理するのは危険です。
費用と労力、安全の面からも、他の方法が無難と言えますね。
有刺鉄線
電気柵が普及する以前にはよく使われていた方法です。
束になって売っているので、束ごと購入して現場に持っていき、ズラズラ―っと伸ばしていけば完了!という手軽さはあります。
確かに効果が見られる面もありますが、入られることもよくあります。
イノシシの分厚い皮膚と剛毛を考えると痛くないのかもしれませんね。
かえって有刺鉄線を管理する人間の方が危険が伴います。
コワいのは錆びた有刺鉄線。
洋服に引っかかるとくっついてくるし、洋服も簡単に破けてしまいます。
傷を負うと破傷風にもなりかねません。
処分する時も新品の時のようにコンパクトにまとまるわけではありませんので、処分はかなり面倒な作業になります。
このように考えると、はじめから他のイノシシ駆除方法を選んだ方がいいかもしれませんね。
音を鳴らす
田舎に住むと分かりますが、決まった時間に爆竹の音がします。
住み始めてすぐは何があったのかと驚きますが、そのあと何も起きないので数日後には慣れてしまいます。
鳴ってることさえ気にならなくなるんですね。
結局イノシシも同じです。
音を学習して慣れるまでの期間は人間より長いでしょうから、ある一定の期間は音がイノシシ駆除に効果があると思えるかもしれません。
しかし、慣れたらおしまい。
またイノシシの侵入に悩まされる日々が始まります。
ずいぶん前のことですが、屋外用防水ラジオを畑に設置しイノシシよけにしたことがありました。
結論から言うと二日目には効果がなくなっていました。
慣れるのが早いですね。
しかし、身を守るという点では活用したいものです。
畑に行くときは、イノシシに自分の存在を知らせるための鈴やラジオなどは大いに活躍してくれるでしょう。
毒を使った駆除
農家の方々にとってイノシシ被害は死活問題。
簡単にイノシシを駆除したいと思うあまり、毒餌を使って駆除したい方もいらっしゃるかもしれません。
しかし先ほどもお伝えしたように、イノシシは鳥獣保護法という法律で守られています。
そのため、資格がなければイノシシへの毒餌の使用は禁止なのです。
イノシシに悩まされている皆さん、毒餌を使ってイノシシを駆除する場合は法律に沿って事を進めてくださいね。
毒餌を使ったイノシシ駆除に関する法律などはこちらの記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
>>「【イノシシは毒餌で駆除できる?】法律を守った安全な対策を解説!」
イノシシ駆除業者に依頼した場合の料金相場
個人で勝手に捕獲できないイノシシによる被害。
農家の人には悩みのタネです。
最近では町に住んでいてもイノシシを見かけることがあります。
イノシシの出没に困っている方のために市役所や地元の猟友会の方が助けてくれることもありますが、民間の業者に頼むなら確実で早急な対応が期待できます。
民間のイノシシ駆除業者なら約10万円~24万円が駆除料金の相場。
この料金の中にイノシシの回収料や運ぶための運搬料が含まれているかどうかは、業者によって異なります。
詳細は見積もりの際に確認してみてください。
イノシシ捕獲の場合、箱罠を使うのが一般的です。
依頼したイノシシ捕獲の状況や範囲によって箱罠の数が増えるため、それに伴って価格が変動することがあります。
手順は難しくありません。
箱罠を設置し、捕獲。捕獲後は業者が回収、という仕組みです。
イノシシは攻撃されると危険な動物ですし、野生動物ゆえに持っている病気もあります。
もし自分の手には負えないと感じたの時は、イノシシ駆除のプロにお任せしてはいかがでしょうか。
確実にイノシシを捕獲・駆除してくれるでしょう。
おすすめのイノシシ駆除業者についてはこちらの記事で厳選しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。