「たぬきとアライグマってどんな違いがあるの?」
「たぬきとアライグマの見分け方を知りたい!」
「家の畑が荒らされていたけど、何の被害か分からない…」
はじめまして。害獣駆除博士です。
たぬきとアライグマは似てる動物なので、なかなか見分けるのは大変なのではないでしょうか?
私も家の近くでたぬきかアライグマっぽい動物を見かけたのですが、どっちなのか分からず対策も立てられていないのです…
たぬきとアライグマによって適切な対策法も変わってくるので、被害に遭っている方はちゃんと見分けることが重要です。
そこで今回は、しっぽや性格、見た目など6つの違いをもとに、たぬきとアライグマの見分け方を解説していきます!
画像や写真も入れて分かりやすくお伝えするので、最後まで読んで正しく見分けていきましょう。
たぬきとアライグマは似てるけど、どこの違いで見分けたらいいの?
たぬきとアライグマはそっくりな見た目をしているため、なかなか一般の方では見分けがつきにくいものです。
しかしポイントを絞って観察することで、たぬきとアライグマを見分けることができるのです。
そのポイントは大きく6点あります。
- しっぽの違い
- 性格の違い
- 顔や見た目の違い
- 足跡の違い
- フンの違い
- 被害の違い
これらのポイントを見ていくことで、タヌキなのかアライグマなのかが分かります!
以下ではそれぞれのポイントについて、どのような違いがあるのか分かりやすく解説していきますね。
タヌキとアライグマは何科に分類されるの?
タヌキはイヌ科に分類
タヌキは犬の仲間で、学術的には「哺乳綱食肉目イヌ科タヌキ属」に分類されます。
日本全国に生息しており、主に森林や草むらに住みかをつくって生活しています。
アライグマと同じく人家の屋根裏を住拠とすることがあります。
また、雑食性のため何でも食べます。
木登りは苦手で、地面に落ちている食べ物を狙って食べることが多いです。
果物が好物ですが、木に登れないため、地面に落ちている果物を拾って食べます。
アライグマはアライグマ科に分類
アライグマは学術的には「哺乳綱食肉目アライグマ科アライグマ属」に分類されます。
日本全国に生息していて、里山や森林はもちろんのこと、農地や住宅地にまでも生息しています。
また、家の屋根裏を住みかとすることがあり、被害を受けることがあります。
雑食性のため、ほ乳類や昆虫、鳥など様々なものを食べます。
さらに、木に登る、塀をよじ登る、電線の上を歩くといったことができるため、木の上の果物をとって食べたり住居に侵入して畑の作物を食べたりすることがあります。
また、後ろ足で立ち上がり前足を使って食べ物をつかんで食べたりすることができ、農作物の被害の要因となっています。
【たぬきとアライグマの見分け方】しっぽの違いを比較
たぬきのしっぽは細くて短い
しっぽは約15㎝とアライグマと比較しても短く、縞模様はありません。
アライグマのしっぽは太くて長い
しっぽは20~40㎝でタヌキよりも太くて長く、縦に黒い縞模様が入っています。
【たぬきとアライグマの見分け方】性格の違いを比較
たぬきの性格は臆病でおとなしい
タヌキはアライグマと違って臆病な性格で、ゆったりとした動きで行動します。
狸寝入りという言葉から想像できるように、驚くような出来事があると逃げも隠れもせずに寝たふりをしてやり過ごすという様子は、タヌキの性格を如実に表しています。
またタヌキは夜行性で、アライグマとは違い家族で集まって生活をしています。
夜以外は隠れる場所を探し、身をひそめていることもあります。
アライグマの性格は凶暴
アライグマはそのかわいい見た目とは裏腹に、凶暴な性格をしています。
木の実や果実だけを食べるのではなく、自分よりも大きな動物も食べる雑食性で、時には人間を襲うこともあります。
もしもアライグマを見かけたら、何もなかったように通り過ぎましょう。
基本的に自分から襲ってくることはありませんが、子育て中のアライグマは気が立っていることが多く、襲ってくる可能性があります。
凶暴な性格ゆえに日本ではアライグマの天敵となる動物が少なく、アライグマの増殖が続いています。
数が増えすぎたことで、農作物への被害が深刻化したり生態系が壊れたりし、大きな問題となっています。
タヌキはゆったりとした動きですが、アライグマは素早い動きをし、長い手指を生かして木登りをしたり水の中を泳いだりすることができます。
【たぬきとアライグマの見分け方】顔や見た目の違いを画像で比較
たぬきの顔や胴体は丸みを帯びている
アライグマとタヌキを比較すると、タヌキのほうが柔和な顔立ちをしています。
イヌ科のため、顔も鼻の長い犬のような面立ちです。
耳は丸っこい三角形で、正面から見ると黒く縁どられています。
タヌキの体長はおよそ50~60㎝、体重は3~5㎏で、小型犬と同程度です。
体型を比較してみても、アライグマよりもタヌキのほうがずんぐりむっくりとしています。
アライグマの顔には黒い筋がありスリムな体型をしている
アライグマの眉間には黒い筋が入っていますが、タヌキは眉間に黒い筋はありません。
またアライグマは白くて長い髭が生えていますが、タヌキにはありません。
耳は、正面から見ると縁が白っぽく見えます。
体つきはアライグマのほうが全体的に細くてしなやかです。
手は、人間と同じように指が細くて華奢なのが特徴です。
体長は約40~60㎝、体重は4~10㎏ですが、大きいものだと20㎏のもいます。
【たぬきとアライグマの見分け方】足跡の違いを画像で比較
たぬきの足跡は4本指で小さく薄い
(出典画像:東京タヌキ探検隊!)
タヌキの足の指は5本ですが、親指が地面に届かないため、足跡には4本指として残ります。
足跡は犬の足跡と似ており、約3~4㎝の大きさです。
足跡と爪の跡がくっきりと残ることはあまりありません。
地面が固い場合、爪痕だけが残ることがあります。
タヌキの足跡の詳しい特徴や他の動物との違いはこちらの記事で解説しているので、より詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
アライグマの足跡は5本指で大きくはっきりしている
(出典画像:東京タヌキ探検隊!)
アライグマにしか見られない特徴として、足跡の掌と指がくっついていることが挙げられます。
この特徴があればアライグマである可能性が高いです。
その他の特徴は、前足の大きさが約6~7㎝であること、前足後ろ足共に5本指で爪があること、指が長く、人間の手に似ていることなどがあります。
アライグマという名前の由来は、まるで人間の手のような前足で水の中のえさを取っている様子が、人間が手を洗っているのに似ていたことにあるそうです。
【たぬきとアライグマの見分け方】フンの違いを比較
タヌキの糞は小さめ
(出典画像:里山の野草と花木宮城県北トレッキング)
タヌキの糞は約2~3㎝で、黒くて丸っこい見た目をしています。
雑食性で、植物や昆虫、鳥やほ乳類など様々なものを食べます。
そのため、糞には動物の骨や鳥の羽などあらゆるものが混ざっていて、非常に臭いのが特徴です。
また、糞尿を決まった場所にし、糞をためる「ため糞」という習性があります。
たぬきのフンの特徴や被害事例などについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、より深く知りたい方はぜひご覧ください。
アライグマの糞は大きめ
(出典画像:生きとし生けるもの何でも観る記)
アライグマの糞は5~18㎝の長さで、食べるものによってさまざまな形の変わります。
アライグマも雑食性のため、糞には動物の骨や植物の種子などが含まれます。
アライグマにも「ため糞」の習性があります。
char no=”1″ char=”害獣駆除博士”]アライグマのフンの特徴や被害事例などについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、より深く知りたい方はぜひご覧ください。
>>「【アライグマのふん処理】大きさや特徴、被害例を知って安全な対策を!」[/char]
【たぬきとアライグマの見分け方】被害の違い
タヌキの被害は畑や農作物を荒らすことが多い
元来、タヌキは森林や里山で生活しています。
しかし近年では森林伐採などで住処を追いやられ、森林や里山に餌が無くなると住宅地に姿を見せ、えさを求めてごみ捨て場のごみなどを荒らします。
また、その周辺にある畑の農作物や家畜のえさを荒らしたりして食物を得ています。
住宅地の被害がタヌキによるものかどうかは、ため糞の痕跡がみられるかどうかでも判断できます。
たぬきによる被害事例はこちらの記事でまとめているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
アライグマの被害はためフンによる悪臭や病気が多い
アライグマはタヌキに比べて木登りが得意なため、民家の屋根裏に住み付きやすいです。
アライグマが人家の天井裏に住み着いた場合、最も大きな被害となるのが「ため糞」です。
ため糞を放置してしまった場合、以下のように被害が拡大してしまう恐れがあります。
- 大量の排泄物が下の部屋の天井に染み出し、悪臭がする。
- 排泄物を放置することでカビが生え、さらなる悪臭を招く。
- 排泄物の影響で天井が腐り、天井が抜け落ちる。
このようなことに加え、排泄物やカビの影響で感染症を引き起こすこともあり、場合によっては命にかかわるような病気に感染してしまう恐れもあります。
アライグマの詳しい被害事例についてはこちらの記事で解説しているので、より深く知りたい方はぜひご覧ください。
>>「【アライグマの被害】害獣たる理由と危険性、正しい対策方法を解説!」
たぬきとアライグマの駆除や対策方法の違い
たぬきの駆除や対策は、木酢液などの忌避剤を使うのが効果的
害獣対策によく使われている木酢液ですが、タヌキ対策としても効果的です。
木酢液とは、木材の上澄み分の乾留液のことです。
動物が木酢液の臭いを忌避する理由は、木酢液の臭いが山火事の臭いと似ているということにあります。
山火事のような臭いを嗅いだ動物は、その場所を危険な場所だと認識して、近寄ってこられなくなるのです。
木酢液のほかにタヌキの苦手なものは、トウガラシを使った忌避剤や、オオカミの尿などが挙げられます。
タヌキ駆除の方法やおすすめの木酢液などはこれらの記事でまとめているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
アライグマの駆除や対策は、バルサンなどの燻煙材やハッカや唐辛子などの忌避剤が効果的
バルサンなどの燻煙材は、発火させて有効成分を煙として発散させ、殺菌・殺虫させるものです。
アライグマがすでに家に住み着いている場合、アライグマが苦手なバルサンを屋根裏や床下で焚いて、追い出すことが可能です。
また、苦手な臭いを用い、住み着くことを予防することもできます。
この場合、トウガラシやハッカの臭い、シナモンなどハーブ系の匂いも使うことが可能です。
アライグマが通ると予想される場所に、これらの臭いのもととなるものを置いておいたり、吹きかけたりするだけで予防をすることができます。
アライグマ駆除の詳しい方法についてはこちらの記事で解説しているので、アライグマ駆除を検討している方はぜひご覧ください。
自分でタヌキやアライグマを見分けられない、駆除できない場合は、プロの駆除業者に相談しましょう
タヌキとアライグマは上記で述べたとおり非常に似ており、見分けるのは至難の業です。
もし見分けられたとしても、自分で対策することはとても手間がかかります。
対策として最も手っ取り早い方法は忌避剤を散布することですが、長時間経つと臭いが薄れてきて定期的に取り変えなければなりません。
また忌避剤で追い出したとしても、臭いに慣れると再び戻ってきてしまうことも考えられます。
追い出した後に侵入経路を塞ぐ必要もありますが、個人ですべての侵入経路を見つけて塞ぐことは不可能と言えます。
そして、追い出した後の糞尿の掃除の際に、感染症にかかってしまう恐れもあります。
このような手間やリスクを考えると、業者に頼むのが最も合理的で負担がかかりません。
業者なら、侵入経路の特定から糞尿の清掃、侵入経路を塞ぐこと、再発防止策の検討など、被害に関するすべてのことを行ってくれます。
また、相談料、現地での調査や見積もりもすべて無料で行ってくれます。
タヌキやアライグマによる被害にお困りの方は、ぜひ駆除専門業者に相談してみてください。
おすすめのタヌキやアライグマ駆除業者についてはこれらの記事で詳しく解説しているので、お住いの地域のおすすめ業者を知りたい方はぜひご覧ください。